2014年9月13日土曜日

シベリア

夜遅く、仕事を終え、寮に帰る二郎は駄菓子屋に立ち寄る


買ったのがシベリアという羊羹をカステラでサンドイッチした当時のお菓子
酒を飲まない二郎は甘党だったのだろうか



店の外で親の帰りを待つ子どもたちの話を店主から聞かされた二郎は


いま買ったシベリアを子どもたちに食べるよう差し出すが・・・
知らないおじさんからのおくりものは、敬遠されてしまう



帰りの遅い親を子供たちだけで待つ姿が昭和初期あちこちで見られたのだろう




二郎の帰りを待っていたかのように部屋に入ってきた本庄は
シベリアを見て、おまえ妙なもの食うなあと言いながらもほおばる



二郎がさきほどの子供たちの話をすると本庄は今度、ユンカースに支払う
ライセンス料だけで、貧しい子どもたちを全員救ってあげられるのに・・・
と、矛盾をときながらシベリアをたいらげる。実は本庄もドイツ行きが決まっていた。


0 件のコメント:

コメントを投稿